生き様

プチ借金返済と消費者金融への就職

22歳の無収入からすれば、300万円で年利29.2%の借金は大きなものでした。

起業のために借りたこの借金を返すため、別の所から借金をして借金を返済してといった事をして一時的にしのいでいました。

当時は年利29.2%は標準的な利率で、疑問を持つことはありませんでしたが、今では違法な利率です。毎月、利子だけで約73,000円を払い続けても元金は減りませんでした。

 

 

再就職先は、消費者金融会社

やっとの思いで再就職できたのが、皮肉にも消費者金融会社の窓口店舗でした。

給料面と雇ってもらえるという点だけで、消費者金融の業界に経験も関心も持っていませんでした。

手取りは月13万円くらいで、毎月利子プラス元金で10万円を支払いながら、かけうどん+おにぎり280円、たばこ220円という生活を続けていました。

給料日だけは奮発してヒレカツ弁当1000円を楽しむことができました。

当時は一人暮らしではなく、親に毎月3万円を生活費として渡すだけで家賃や光熱費がかからなかったため、この支払いプランが可能でした。

そう考えると、まだ甘い方だったのかもしれません。

 

消費者金融店舗では、未返済の人への回収業務を行っていました。

電話や手紙で返済の催促をし、それでも返済の意思を示さない人には自宅訪問や身内に返済を促してもらうこともありました。

自宅訪問は夜20時までが限界で、それ以降の訪問は違法でした。

しかし、訪問しても会えない人もいたため、店長の指示で20時以降の訪問を行っていました。

債務者の中には、20時以降が違法だと知っている人もいました。

 

就職先で問題発生

入社して半年経った頃、債務者から近畿財務局に通報があり、私が勤務していた店舗が社内で大問題となりました。

店長は左遷され、私ともう一人の社員は半年間、給料が10分の1カットの処分を受けました。

私は店長が守ってくれると期待していましたが、そういったそぶりもなく、実際に違法行動をしたため減給を受け入れました。

 

自主退職を促されるも

減給が解けた後、昇進面談がありましたが、私は昇進できませんでした。

やはり、違法行動をした問題児に対して昇進は難しいと後から察しました。

後任の店長は私に対して厳しく接し、自主退職を促していることを徐々に感じました。

将来のない会社にいるとモチベーションは下がり、生活もあるしと堪えるかの葛藤が続きましたが、別の道を早く見つけた方がいいと考え、この消費者金融を2年足らずで退職しました。

 

  • この記事を書いた人

F氏

小規模事業主

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